好曲[ハチロク系]

2007.12.23

好曲[ハチロク系]☆「サンタが泣いた日」角松敏生 written by 浅野“BUTCHER”祥之

071213a年末年始進行も佳境真っ只中の12月13日、一流ミュージシャン達の奏でる名演奏からパワーを貰うべく☆角松の<TDK Presents TOSHIKI KADOMATSU Performance 2007〜2008 “Player's Prayer”RETURNS>年末東京公演初日に足を運んだ。昨年発売された25周年記念アルバム『Player』('07)をひっさげてのツアーが過去最高のクオリティだった事を受け(NYの超一流セッションドラマー:スティーヴ・ガッドを加えてのツアー最終日2006年12月16日・中野サンプラザ公演は遂に2007年2月DVD/Blue-Rayにて発売決定♪ ガッド&今剛フリーク必見! 観に行って超感動したっけ)回れなかったところを含む“Revenge”ツアーを2007〜2008年展開している内の、年内最終公演がこの中野サンプラザ3DAYS。再び集結した素晴らしいミュージシャン達:江口信夫(Dr)・松原秀樹(B)・今剛(Gtr)・小林信吾(Key)・友成好宏(Key)・森俊之(Key)・田中倫明(Per)・大儀見元(Per)・チアキ(Cho)・凡子(Cho)の演奏と角松の歌は、1年間の熟成期間を経て、さらに密接に、さらに自由に、大幅な進化を遂げていて、半分以上が去年と同じ構成ながら別モノとも言える素晴らしい内容で楽しませてもらった。そんなプログラム中、去年と大きく異なったのが中間のセクション。これだけの大所帯が再結集できたのはこの東京公演のみゆえ、“Revenge”ツアーはスケジュールの揃うメンバーをあらゆる人数&形態で再構築して行なわれたのであり、その別形態による演奏で数曲披露してくれたのだが、これがまた非常に新鮮かつ極上のメニューだったので印象的だった。まずは“Tripod”と名付けられた現在最も豪華な鍵盤トリオによる「You're My Only Shinin' Star」。今月発売された最新バラードAlbumの冒頭を飾る有名曲ながら、ミポリン=中山美穂version同様いろいろな形で耳にする事ができるのは喜ばしい。続いては“T's Gang”と名付けられた江口信夫(Dr)・松原秀樹(B)・今剛(Gtr)・森俊之(Key)・チアキ(Cho)・凡子(Cho)という4リズム+2コーラスの形態で何と懐かしの「Dreamin' Walkin'」('83 from『ON THE CITY SHORE』)。このメンツのキーマンはやはり売れっ子Producer森俊之氏。鍵盤1人で演るがゆえの再構築に彼のアイデア&センスが満載。来年3月に横浜BLITZでこのメンバーでの2DAYSがあるようだし、チャンスがあったらぜひ観てみたくなった♪ 続いては10月にお寺!でも演奏した“T's Land”名義:山内薫(B)・梶原順(Gtr)・友成好宏(Key)・大儀見元(Per)・チアキ(Cho)・凡子(Cho)のメンバーに江口さんのドラムを加えて「太陽と海と月」('02 from『INCARNATIO』)。これも滅多に聴けない曲ゆえ、新鮮だった。

そして。スペシャルセッションの最後に角松が選んだ曲は、長年の盟友・友成さんのピアノ1本をバックに歌い上げた「サンタが泣いた日」('91 from『TEARS BALLAD』)。そう、今年天国へ旅立ってしまった盟友・浅野“BUTCHER”祥之氏が書いたメロディーに角松が歌詞をつけて自らのバラード・アルバムに収録&シングルカットしたクリスマス・ソングである。そのメロディーの美しさは、自分の知っているクリスマス・ソングの中でも間違いなく上位に入ると思うし、ギタリストとしてだけでなくメロディーメイカーとしても素晴らしい才能を持っていたブッチャーさんの魅力がここに凝縮されていると言える。それだけに......私達が失ったものの大きさを改めて再確認する機会になった。水を打ったように静まり返る場内に響き渡った友成さんのピアノと角松の歌声は、とても2人だけの演奏とは思えないほどの圧倒的な存在感で心にまっすぐ飛び込んできた。そして、唄い終えた角松が友成さんに続いて「on Guitar;浅野祥之」とコールした瞬間、角松の指差した天の方向に本当に浅野さんの笑顔とギターが存在したかのように思えて、目が潤んでしまった。一流揃いの名演奏で構成されたこの夜のライヴにおいて、間違いなく最も記憶に残る瞬間だった。合掌。

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2007.04.12

好曲[female vocal]☆「Quiet Life」竹内まりや

いわゆる“ハチロク系”(1拍を3連符で捉える8分の6拍子もしくは8分の12拍子?的解釈)の楽曲に惹かれる事が多い。といっても、こういった曲調は千差万別で、ロッカ・バラードと呼ばれるものから、ソウル系、ゴスペル系、カントリー系、演歌系?まで実に多彩(ハネるものもあればハネないものもあるし)。そのテイストの違いは、こういったリズムの中を自由に泳ぎまわるシンガーや演奏者のカラー、およびそのアレンジによるところが大きい。

ところで。竹内まりやという人は、デビュー時にアイドル的側面も持ちながら当時全盛だったニューミュージックと歌謡曲の間に位置する“歌手”として賞レースにも参加していたものの、作家陣の提供楽曲中心ながら徐々にアーティスティックなイメージへ移行し、結婚/活動中断をうまく活用して全曲本人作詞作曲によるシンガーソングライターとしての復帰を果たし、揺るぎない地位を築いている希有な存在だと思う。そして、その魅力は何といっても聴いていて疲れない、まろやかなアルトの歌声♪ おまけに声質のせいか、ウェットな内容の詞を唄ってもどこかカラっとした部分があり、重くなり過ぎない。今は亡きカレン・カーペンターに近い印象はまさにその辺り。そんなまりやさんが自ら書き下ろす楽曲は、引出しの多さで全面的にバックアップする達郎さんの絶妙なアレンジと腕利きミュージシャン達による豪華演奏も手伝って、実にバリエーション豊かだ。緻密なポリリズムが織りなすGrooveが圧巻の「PLASTIC LOVE」みたいな傑作16beatもあれば、「マージービートで唄わせて」や「家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)」のような王道ポップス、「とどかぬ想い」(←密かに超お気に入り)や「元気を出して」などのフォーキーなナンバー、「夢の続き」「今夜はHearty Party」に代表される打込み系、そして言わずと知れた「駅」(元々は明菜ちゃんに書き下ろしたんだっけ)「シングル・アゲイン」「告白」の“火サス”御用達ソング達♪・・・いずれも間違いなく竹内ブランドを象徴する一級品ばかり(イメージと180度異なるサスペンス系には驚いたなぁ)。スゴイっ。

そんな良質ポップスの宝庫にあって、あの“最高級の中音域”が実に心地良く映えるのは、実はカントリー・テイストを盛り込んだハチロク系のバラードではないかと自分は感じている(洋楽好きだった両親がカントリーも愛聴してたし、イーグルス育ちだからか?!)。復帰第1作『VARIETY』('84)4曲目の「One Night Stand」を聴いた時の“ハマリ”感は、次々作『QUIET LIFE』('92)を締めくくるこのタイトル曲「Quiet Life」で見事増幅され、迷わずお気に入りリストに加えた記憶が(iTunes登場前の当時はまだ通勤&カーステ用に愛聴カセット編集してた時代^^;)。自分の唄うハチロク系絶品バラードではR&B/ゴスペル的テイストでまとめる達郎さんなのに、奥様仕様の緩やかにハネるハチロク系楽曲となると、同じような一流メンツの演奏で乾いた土の香り漂うトラックを見事に仕上げちゃうんだから、本当に素晴らしいセンス/知識だと思う。これぞプロの音楽家。で、達郎さん+伊藤広規さん+青山純さん+難波弘之さんの鉄壁4リズムに加わるコーラス陣がまた豪華。佐々木久美さん+故・高尾“Candee”のぞみさん(合掌)にまりやさんが入る女性陣もさることながら、村田和人さん+佐藤竹善さん+安部恭弘さんと揃った男性陣も呆れるほどのゼイタクさ! もう反則、掟破り、規格外! こんなにも最高の演奏と最高のコーラスがまりやさんの情感溢れる歌を盛り立てるんだから、今更ながら気持ちイイに決まってる☆☆☆ なんかこう、聴いてるときの染みてくる感覚や聴き終わったあとの余韻がよくてね。じーん。このアルバムは復帰第1作・第2作のインパクト強過ぎたぶん印象やや薄いかもしれないけど、全編とてもキッチリよく仕上げられた作品で十分好印象だった(ベスト挟んだ次作『Bon Appetit!(ボナペティ!)』('01)は収録曲増えたせいかキムタク/ミポリン共演ミステリー『眠れる森』(CX)の主題歌「カムフラージュ」以外ちょっと印象薄いかも.......明らかな聴き込み不足^^;)。

なんで急に竹内まりやmode入っちゃったかとゆーと、昨晩からNHK総合テレビで始まった新しい音楽番組『SONGS』第1回のゲストが彼女だったから♪(26年振りのTV出演だったとか!) 番組最後に何と、5月23日に発売される6年ぶりのオリジナル・アルバム『DENIM』のラスト・ナンバー「人生の扉」を初めてフルヴァージョン披露してくれて、これが......まさに例のカントリー・テイストによるハチロク系バラード......新作への期待に十分応えてくれる素晴らしい楽曲だったので、一気に来月のリリースが待ち遠しくなってしまった次第(番組サイトによれば今回の放送は来週月曜深夜に総合で、水曜朝にBS2で再放送あるそうなので☆見逃してしまった音楽ファンの方はゼヒご覧くださいマセ)。取り急ぎ竹内フェイヴァリッツをiPod nano君に突っ込んで、まりやワールドのツボをちょっと復習しておこう。

時間帯も内容も大人が楽しめそーなNHKの新音楽番組、このまま良質キープで。
さて、ハチロク系好きを再認識したし(^^)いろんな愛聴曲引っぱりだそーかな♪

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